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不確定性関係

驚くべき本を見つけました。日経BP社の石井茂さんの書いた
ハイゼンベルクの顕微鏡~不確定性原理は超えられるか
という本です。副題からしてなにやら匂わせていますが、さらに本のオビに
「『小澤の不等式』がハイゼベルクを乗り超える!」
と書いてありました。
この本は、つまり、世界で間違いなく初めてであろう、不確定性関係に関するあの「小澤の不等式」の、啓蒙書です。
すげー。ありえない。
260ページ程度の本です。
最初の方は従来のハイゼンベルクの不確定性関係に関する説明やハイゼンベルクやシュレディンガーなど量子論創成期に関わった人たちの話が書いてあって、その後原子物理や量子力学の観測理論の歴史などに触れ、不確定性関係に関する小澤さんの業績について解説しています。
第8章の副題が「ハイゼンベルクから小澤へ」です。すげー。
あとがきには「歴史的な発見になる可能性を秘めたこの『小澤の不等式』を広く紹介したい、と思ったのであった」と書いてありました。

啓蒙書なので基本的なことから解説されていますが、観測理論の歴史なんかはよくまとまっていて楽しめます。
興味を持った方は是非ご一読ください。
by t_oz | 2006-02-04 00:45