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未だに読んでいなかった『熱学思想の史的展開』を読んでいるところです。文庫版ではなく、ハードカバーの方。「煆焼」「囲繞」「発く」などの日本語を知りました。これが終われば後は科学史シリーズでは『十六世紀文化革命』を残すのみ。

シャンペーンは急に寒くなりました。
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みなさん、お久しぶりです。しばらく更新していませんでした。
最近は季節の変わり目で体調を壊してしまって、なんとかどうやらどうにか日々過ごしていました。そろそろ復調に向かっています。

研究に関しては、スピン軌道相互作用のあるBECについて多少意味のある結果が出せたような気がします。(具体的に言うと、スピン軌道相互作用下でs波散乱するボーズ粒子及びフェルミ粒子の二体の散乱問題が厳密に解けた。[後日追記:少し正しくないことを書いていた。スピン軌道相互作用下ではもはやs波散乱ではない。スピン軌道相互作用がない状態でs波散乱するときにスピン軌道相互作用を加えたときに散乱がどのように変化するかを調べた、と言う方が正しい。])去年やっていた3成分フェルミ系の問題は、論文を書いて時点でもうだいたい手の届きそうな部分は解いてしまったような気がしたけれど、今やっているスピン軌道相互作用系はまだまだやることがいろいろありそうな気がする。(二体問題は解けたけれど、多体問題はまだよくわからない。)まあ、それはいいや。今はぼちぼちポスドクに応募し始めているところです。

ところで、超光速ニュートリノが発見されたとかなんとか。(発見されたというよりも、ニュートリノのスピードを測ってみたら光速よりも速かった、という感じなのかな。)本当だったら面白いんですけどね。どうなんだろう。アーカイブには毎日超光速ニュートリノ関係の論文が出ているけれど、理論家のみなさんはそんなに焦らなくても良いのに。実験家には是非焦ってほしい。

そういえば、ペアノ算術の矛盾が見つかったといって少し前に話題になっていました。そう主張をしているのは物理ではエーテルのブラウン運動でシュレディンガー方程式を導いたことで有名なエドワード・ネルソンさん。彼はきわめてユニークな学者だけれど、今回ばかりはどうも分が悪そうだ。この話が出てからすぐに証明の問題点を指摘したのはテレンス・タオでした。彼は何でも知っているんですね。おそろしい。

ノーベル物理学賞は宇宙の加速膨張。ちょっと前に村山さんの『宇宙は何でできているのか』を読んでいたので僕にはタイムリーな話題でした。

山本義隆さんが福島原発の事故についての本を出しているみたいですね。これは読んでみたい。

そういえば少し前に読んで面白かった本について少し。ヒトゲノム解読に大きな貢献をした分子生物学者クレイグ・ベンターの自伝の邦訳を読みました。最初の方は彼が若い頃いかにワルだったかなどがいろいろ書いてあってなんだか大したことの無い人のように思えたんだけれど、22歳で大学に入学して以降が異様にすごかった。数学や物理の天才の話はいろいろ聞くけれど、ベンターはそれらとは少し毛色が違う。一読の価値ありです。研究の合間に読んでいるとなんだか元気が湧いてくるような本でした。

まあそんな感じで日々過ごしています。ではみなさんお元気で。
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