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Get Jiro

アメリカ生活も残りわずかとなりました。だいぶ部屋もすっきりしてきて、街を歩いているときも、ああ、こことももうお別れかあ、なんて考えてしまいます。

ところで先日近くの本屋に行ったら、面白い本が売っていました。"Get Jiro"というアメコミです。世界には食品産業しか残っておらずシェフたちが世の中を牛耳る近未来のロサンゼルスが舞台で、Jiroという寿司職人が地域の二大レストラン勢力に挟まれて騒動が起きる、という内容。
Get Jiro! (amazon.com)
あまりにも怪しい表紙に惹かれて初めてアメコミを買ってしまいました。
Jiroが寿司屋で寿司を握っているとアメリカ人たちが現れて、そのアメリカ人たちが大量のわさびが入った醤油に寿司をべちゃっとつけて食べながら「カリフォルニア・ロールないの〜?」とか言ってるとJiroが怒って包丁でそのアメリカ人の首をはねる、という衝撃のシーンから始まります。このマンガ、かなりグロいです。高級レストランを牛耳るBobの率いる勢力とベジタリアンをリードするRoseの勢力が共にJiroを自分の勢力に組み込もうとしていろいろ画策し、争いが起きます。かなりアメリカな話なんだけどたまに謎な日本っぽいものが入り込んでいる面白いマンガです。「これは長野県木曾谷のヒノキだね。」とか「この包丁は鎌倉時代の吉光の短刀だね。美しい。日本史上最高の短刀鍛冶だ。」なんてセリフがあったりします。戦いのシーンではJiroはマグロ包丁で戦ったりします。(原文でMoguro Bochoって書いてあってなんだろうと思った。)最初は読んでいてなんだか気持ちが悪かったけれど、そのうち慣れてきて、今読み返すと妙な味わいが感じられるようになってきました。当初は読み終わったらアメリカで誰かにあげてしまおうかと思っていたけれど、なんだか愛着が湧いてきたので日本に持って帰ろうかな。
by t_oz | 2012-07-11 12:11